原 正彦

社会実装研究

Masahiko Hara原 正彦

教授

自己組織化ナノテクノロジー化学進化揺律創発

略歴

東京生まれ。東京工業大学(東工大)有機材料工学科1980年学部卒、1981年〜1982年英国マンチェスター大学物理学科(文部省留学)、1983年修士、1988年工学博士取得。
1985年、理化学研究所(理研)高分子化学研究室研究員。1986年から理研のフロンティア研究システムと分子素子研究チームの設立に参加、その後、理研にて、エキゾチック・ナノ材料研究チーム、副チームリーダー(1991〜1999)、局所時空間機能研究チーム、チームリーダー(1999〜2007)、創発機能(後に揺律機能と改名)研究チーム、チームリーダー(2007〜2013)、韓国ソウルの理研-HYU連携研究センター、センター長(2009〜2013)、連携研究部門、部門長(2011〜2013)、グローバル研究クラスタ、客員主管研究員(2013〜2016)などを歴任。
その間、千葉大学講師(1991〜1997)、東工大客員助教授〜客員教授(1997〜2003)、韓国ハンヤン大学化学科客員教授(2001〜2020)などを兼務。今までに200名以上のポスドク(その半数が海外から)が参加する研究チームを主管、多くの国際交流プログラムや国家研究プロジェクトを推進してきた。
現在、東京工業大学物質理工学院教授、地球生命研究所(ELSI)協力研究者、TKTキャンパスアジア構想責任者、理研客員研究員、国際連合大学客員教授を務める。
理研に入所以来、ナノテクノロジーとナノサイエンスの黎明期より、走査型プローブ顕微鏡、自己組織化単分子膜に関する研究に従事し、その後、バイオインターフェース、時空間機能、創発機能、揺律機能、バイオコンピューティング、バイオ情報処理プロセス、化学進化、生命の起源、並びに自然知能などの研究へと展開して来た。400報におよぶ原著論文を発表し、例えば、時空間機能、創発機能、揺律機能、自然知能のような新しい研究コンセプトを早くから提示して来ている。citation: 10,897、h-index: 57、i10-index: 218 (Google Scholar as of 2021.2.15.)

WRHIへの期待

WRHIでは、最新の超高分解能の顕微・分光手法を用いて、自然界に存在する自己組織化プロセスとそれらの曖昧さについて議論します。また、ナノテクノロジーによる、新しい分子や物質の構造や機能の設計構築や評価を行います。
究極の自己組織化プロセスの一つとして、化学進化や時空間ダイナミクスに着目し、生命の起源や知性の起源、自然知能などについて広い領域を網羅する新しい議論を展開します。さらに、これらの分野は、思索的造形デザインのようなアート・デザイン的アプローチと連携研究することによって、全く新しい社会的価値の創出が期待されます。
このような科学技術とアート・デザインの連携研究は、最先端の物質科学とナノテクノロジーなどから、全く新しい機能性やデバイス構成を生み出す新規の方法論を開拓すると思われます。また、科学技術研究の方法論について、従来の観点や論点から研究者を脱却させるような、パラダイムシフトとゲームチェンジも期待されます。
思索的造形デザインとのコラボレーションから、新規デバイスや社会的造やメディアの実装に向けて、トポロジカル的にも次元性的にも制御されたメタ分子/物質構造と機能の設計指針を創出することも試みます。

研究プロジェクト

  • 文部科学省リーディングプロジェクト、ナノテクノロジーを活用した新しい原理のデバイス開発

    実施期間: 2003〜2008
    関連研究者: 山下一郎、寒川 誠二

    ナノバイオプロセスナノ粒子フェリチン乱数発生

  • 科学技術振興調整費 超薄膜材料設計技術の開発に関する研究

    実施期間: 1993〜1998
    関連研究者: 八瀬清志、竹添秀男、小間 篤、益子信郎、工藤一浩

    有機分子線エピタキシー(OMBE)走査型トンネル顕微鏡(STM)

  • NEDO国際共同研究プロジェクト 電子伝達系ヘム蛋白質

    実施期間: 1993〜1996
    関連研究者: Rudy Marcus, 仁木克己, Wolfgang Knoll, Steve Sligar, Curtis Frank, Rob Corn

    自己組織化単分子膜チトクロームC3電子伝達系ヘム蛋白質分子認識バイオインターフェース

  • 国際フロンティア研究システム(Frontier Research System)

    実施期間: 1986〜2008
    関連研究者: Anthony Garito, 久保亮五, 雀部博之, Wolfgang Knoll, 小田 稔, 国武豊喜, 丸山瑛一, 茅 幸二, 玉尾皓平

    分子素子エキゾチックナノ材料局所時空間機能創発機能揺律機能自然知能

2020-現在

国際連合大学 サステイナビリティ高等研究所 客員教授

2016-現在

東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 教授

2013-現在

理化学研究所(理研) 表面界面科学研究室 客員研究員、東京工業大学 地球生命研究所 協力研究員

2013-2016

理研 グローバル研究クラスタ 客員主管研究員

2011-現在

東京工業大学(文部科学省)大学の世界展開力強化事業(TKTキャンパスアジア)構想責任者

2009-2013

理研-HYU連携研究センター(韓国ソウル)センター長、揺律機能研究チーム チームリーダー、理研 基幹研究所 連携研究部門 部門長

2003-2016

東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 物質電子化学専攻 教授

2002-2003

東京工業大学総合理工学研究科 物質電子化学専攻 客員教授

2001-2020

韓国 ハンヤン大学 化学科 客員教授

1999-2009

理研 FRS 局所時空間機能研究チーム、創発(揺律)機能アジア連携研究チーム、 チームリーダー

1997-2002

東京工業大学総合理工学研究科 物質電子化学専攻 客員助教授

1991-1999

理研 フロンティア研究システム(FRS)エキゾチックナノ材料研究チーム 副チームリーダー

1986-1991

理研 国際フロンティア研究プログラム 分子素子研究チーム 研究員

1985-1999

理研 高分子化学研究室 研究員

2014

日本学術振興会 審査会専門委員表彰

2011

米国Seeing at the Nanoscale国際会議 優秀賞

2008

米国MRS 秋季学会 最優秀ポスター賞

2000

日本表面科学会 技術賞

2020

R. Afrin, T. Yano, T.Z. Jia, H.J. Cleaves, and M. Hara, “Unbinding events of amino acids and peptides from water–pyrite interfaces: A case study of life’s origin on mineral surfaces” Biophys. Chem. 260, 106338

2019

G. Barcaro, L. Sementa, V. Carravetta, T. Yano, M. Hara, and S. Monti, “Experimental and theoretical elucidation of catalytic pathways in TiO2-initiated prebiotic polymerization” Phys. Chem. Chem. Phys., 21, 13880-13901

2017

A. Portela, T. Yano, C. Santschi, O.J.F. Martin, H. Tabata, and M. Hara, “Highly sensitive SERS analysis of the cyclic Arg-Gly-Asp peptide ligands of cells using nanogap antennas” J. Biophoton. 10, 294-302

2015

Y. Tsuchimoto, T. Yano, M. Hada, K. G. Nakamura, T. Hayashi, and M. Hara, “Controlling the Visible Electromagnetic Resonances of Si/SiO2 Dielectric Core-Shell Nanoparticles by Thermal Oxidation” Small, 11, 4844-4849

2013

S.J. Kim, M. Naruse, M. Aono, M. Ohtsu and M. Hara, “Decision Maker based on Nanoscale Photo-excitation Transfer” Scientific Reports 3, 2370

2011

M. Aono, Y. Hirata, M. Hara and K. Aihara, “Greedy versus social: resource-competing oscillator network as a model of amoeba-based neurocomputer” Natural Computing 10 (4), 1219-1244

2011

H.W. Kim, M. Han, H.-J. Shin, S. Lim, Y. Oh, K. Tamada, M. Hara, Y. Kim, M. Kawai and Y. Kuk, “Control of Molecular Rotors by Selection of Anchoring Sites” Phys. Rev. Lett. 106, 146101

2009

Y. Ikezoe, S.J. Kim, I. Yamashita, M. Hara, “Random number generation by a two-dimensional crystal of protein molecules” Langmuir 25 (8), 4293-4297

2008

M. Aono and M. Hara, “Spontaneous deadlock breaking on amoeba-based neurocomputer” BioSystems 91 (1), 83-93

2004

T. Nakagaki, H. Yamada and M. Hara, “Smart network solutions in an amoeboid organism” Biophysical Chemistry 107 (1), 1-5

2002

J. Noh and M. Hara “Final phase of alkanethiol self-assembled monolayers on Au(111)” Langmuir 18, 1953-1956

1997

K. Tamada, M. Hara, H. Sasabe and W. Knoll “Surface Phase Behavior of n-Alkanethiol Self-Assembled Monolayers Adsorbed on Au(111): An Atomic Force Microscopy Study” Langmuir 13, 1558-1566

1990

M. Hara, Y. Iwakabe, K. Tochigi, H. Sasabe, A.F. Garito and A. Yamada “Anchoring structure of smectic liquid-crystal layers on MoS2 observed by scanning tunnelling microscopy” Nature 344 (6263), 228-230

1989

M. Hara, H. Sasabe, A. Yamada and A.F. Garito “Epitaxial Growth of Organic Thin Films by Organic Molecular Beam Epitaxy” Jpn. J. Appl. Phys. 28, L306-308